HBのとってもくわしいドラムレビュー

HBのとってもくわしいドラムレビュー

ドラムスコHBがさまざまな楽曲のドラムプレイをとってもくわしく解説する

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生きるための yujihb - 基礎編01

今回はすこし品を変えて、ドラムを始めたてのかたに向けて書いてみよう。

本当はスティックの持ち方やドラムキットの扱い方とか、基礎となるステップはあるのだが、今回はそこは飛ばして、まずなんとなく叩いてみるという事に主眼を置く。

例えば自分はギター担当。バンドでスタジオに入ったのだが、今日はドラムがカゼで休みだ。困ったどうする。そんなとき、「オレがやる!」と満を持して宣言し、さも当然のごとくカンタンにパパパッと叩けたら、その多彩さにバンドメンバーからは尊敬の眼差しだ!そしてこの出来事が後に、あの伝説の救世主降臨と呼ばれ、語り継がれるのである。

それでは困ったバンドメンバーを救ってみよう!

 

ステップ1
スタジオにドラムが置いてあって、スティックがその辺に転がっていて使ってもいいとする。さっそくスティックを手に取りイスに座ってみよう。左足はハイハットのペダルを踏みっぱなしにするのが基本だ。ハイハットがオープンしていないなら、ペダルを適度に踏んで適度に開くように調整して固定しよう。オープンしたときに指二本分くらい開いているのが最適らしいぞ!

 

ステップ2
こんな感じで右手でハイハット、左手でスネアを叩いてみよう。Rは右手、Lは左手を示しているぞ。

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ステップ3
右足で踏んでバスドラをいれてみよう。

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とは言っても、いきなりこれがデキてしまう人はほとんどいない。ドラムを演奏できるようになる第一関門がまさにココ!大きな壁が突然やってくる。ドラムが敷居が高いとすればこれである。そう、ドラムFAQのダントツ第一位の「どうやったら手足がバラバラに動くの?」に直面するのである。
普通のテンポでやるのは難しいので、一つ目は「右手と右足同時」2つ目は「右手だけ」3つ目は「右手と左手同時」、、、と8分音符1つずつスーパースローで確認しながらやって行くといい。小一時間くらい集中してやってみれば慣れていくであろう。根気が必要なので焦らず集中してみてほしい。

 

ついでにドラムFAQの永遠のNo.1どうやったら手足がバラバラに動くの?」にお答えしよう。ドラムプレイの9割は特定の少数のパターンに従って手足を動かしているので、実は自由にバラバラに動かせる訳では全然ないのだ!すなわち、それら少数のパターンを繰り返し練習すれば、9割方のドラムプレイができるようになる。なぜだかドラマー諸氏が隠し通してきた重大な秘密をバラしてしまった気分。

 

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ホップ、ステップ、Frank Zappa - Keep It Greasy (You Can't Do That On Stage Anymore Vol. 3)

Hi-ho Silver!!http://www.zappa.com/messageboard/viewtopic.php?f=1&t=13712)ということで、引き続いてZappaのお時間です!

 

前回の記事

yujihb.hatenablog.com

 

前回の投稿での紹介のために、ひさびさにZappaを聞いたら懐かしくて、他のZappaの曲もあらかた聞きなおしたのだった。いやあナツいなあ。

 

今回楽譜に起こした「Keep It Greasy」。一体どんな拍子になっているのか、近いうちに採譜して楽譜に書いておこう、なんて思っていたのが高校生くらいのときだったか。あれからウン十年。やっといまココに実現す!


アルバム「Joe's Garage」に収録のオリジナル(初回リリース?)では、なんと人類史上初の拍子、19/16と21/16が登場する。一旦それは次回以降にとっておいて、今回はアルバム「You Can't Do That On Stage Anymore Vol. 3」に収録されているライブ録音のバージョンをお届け。そのサウンド等から推測するにドラマーはおそらく「Chad Wackerman」だ。

You Can`T Do That On Stage Anymore,Vol 3

You Can`T Do That On Stage Anymore,Vol 3

 

 

曲全体はオリジナルバージョンとは大きく違ったストレートフォーワードなリズムとなっており、リズムギターやサックス、またキメのリズムによりグルーヴィーかつ疾走感のある曲に仕上がっている。しつこく繰り返される「Hi-ho Silver!!」で大爆笑ってのもライブ感があっておかしみがある。

以下の部分は、オリジナルだと19/16になっているセクション。大胆にもシンプルに4/4に書き直し、キメもオリジナルとは全く別のものが置かれている。

 

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赤い音符の部分がキメのリズムである。楽譜は伝統的に白黒で全て表現しなくてはならないので、色で表現できるってのは新鮮だ。

採譜してみると、4/4であったことが少し意外であった。特に3小節目は拍子が変わってるんじゃなかろうかとボンヤリ想像していたが、キメが3小節目の一拍目にめり込んでいるだけで、ずっと4/4だったことが分かった。ウン十年来のタスクが無事完了。満足じゃったのでドラムプレイの解説は省略!

 

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絶対に失敗しない Frank Zappa - St. Alfonzo's Pancake Breakfast マニュアル

Yes indeed, here we are! ということでFrank Zappaの時間です!

説明が長くなるので詳しいことはWikipediaなどに譲るが、Frank Zappaの楽曲は極めて難解なものが多いことでよく知られている。今回はバンドでのアンサンブルがとても難しい、度重なる変拍子が登場するこの曲「St. Alfonzo's Pancake Breakfast」に挑戦!

Zappaの無数のアルバムにこの曲が複数収録されているが、初回に発表されたのはおそらく1974年リリースのアルバム「Apostrophe (')」と思われる。

 

アポストロフィ(紙ジャケット仕様)

アポストロフィ(紙ジャケット仕様)

 

 
曲のアタマはヴィブラフォンのソロ。Zappaお得意の謎のフレーズで幕開けである。ライブ版にて、この曲に入るキッカケとして「あのお馴染みフレーズがやってくるぞー!次の曲はSt. Alfonzo's Pancake Breakfast!!」なんて感じでZappaが叫んでいるバージョンがあったと思う。この謎のフレーズを特に気に入っていたに違いない。

イントロ部分が終わって、a tempoになったところからのドラムはこんな感じだ!

(00:23~)

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今回はなかなか採譜が大変だった。できあがりの見た目はそうでもないように思えるのが悔しいところ!拍子の割り方はもしかしたら違うかもしれないが、ドラム以外のセクションから出来る限り推測した。

見てのとおり5/4や3/4が割りと自由に出てくる。最初の5/4のところの歌詞は「At Saint Alfonzo's Pancake Breakfast」で、この歌詞のリズムにそのまま合致することを優先して曲を作っているものと思われる。歌詞の音節が9個で、最初の8分休符1個をいれると合計で8分音符10個、ちょうど5/4となる。つまり演奏するプレイヤーのことなんか一切お構いなし!

ドラムプレイで難しいと思われるのは、2小節目や9小節目等にでてくる右手→右足を連続させて16分連打しているところ。このスピードで挟み込んで来るか!本曲のドラマーRalph Humphreyの手癖(手足癖)だと思われる。このような手足癖を持っていない場合、この通りプレイするのはちょっと神経を使うだろうね。手癖を真似するというのはそういうものである!

引き続き上記譜面の以降の部分も聞き取って見ようかな。きっと需要はないに違いない!

 

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