秋だ!一番! Frank Zappa - Muffin Man 祭り
Frank Zappa - Muffin Man
今回は、再度Frank Zappaのこれまた古いところ(1975年!)を聞いていたら気になったのでご紹介。需要は無いに違いない!
Frank ZappaのアルバムBongo Furyから、Muffin Man。若さ溢れるTerry Bozzioのドラムプレイを確認だ!
- アーティスト: フランク・ザッパ,キャプテン・ビーフハート&ザ・マザーズ
- 出版社/メーカー: ビデオアーツ・ミュージック
- 発売日: 2008/09/24
- メディア: CD
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若さ溢れるプレイ
冒頭はMuffin Manとの対話を交えてストーリーテリング。そして「Muffinが至高である...!」などと言って曲が始まるところ。
(1:24)
なにが若さ溢れるかって4小節目と8小節目のこの6連符のシングルストロークひたすら連打である。できない人にはできない、できる人もちょっとくるしい中々のスピードである。極限まで空間を埋めんとする筋肉質なストレートさ。同時期のTerry Bozzioよろしく、上半身はやはり裸でなければならないので、ボディビルディングをして見た目も鍛える必要がある。実際にやってみると、スポーツで体をよく動かした後のようにかなり爽快な気分になる。空間埋めをやり切った感、次の小節の頭のシンバルにキッチリ到達してやった感。
どうやら魅力的なフレーズのようである
このフレーズは高校生の時などよくマネしていた。聞いているひとに「もう一回やって」と要求されることが多かったことを思い出した。シンプルながら、怒涛の連打とタムが上から下に流れるような感じとがどうやら魅力的なフレーズのようである。今参加しているバンドでも入れてみようかな。こんなスポーティーはプレイは体力のあるうちにしかできなそうなので!
我が子に教えたい Steely Dan - Aja
よし、前回の続き!Steely DanのアルバムAjaから、アルバムタイトル曲Ajaの後半部分。
前回の記事はこちら。
前回取り上げた中盤にあるものと同じく、キメの間を縫うようなドラムソロ、とその後のフェードアウトするパターンを確認!
(6:53-)
3小節目のアウフタクトからがドラムソロが荒ぶっておるところ。このドラムソロ部分に来る前まではクールでメゾフォルテな歌のセクションであるので、この突然フォルテシモなドラムソロ突入という大きなギャップがまずはリスナーを引きつける。
Steve Gadd黄金フレーズとともに多彩なフレーズを繰り出しつつドラムソロが進んでゆく。そして次の瞬間、18小節目のフィルインを合図にサンバのパターンに変化する!!
こちらのサンバのパターンもまた彼の十八番である。十八番すぎてThe Steve Gadd Sambaとまで呼ばれることもある、独特のフィールとグルーヴがあるラテン系パターンである。左足は4分音符で常にスプラッシュ奏法で鳴らしている(譜面上、左足ハイハットに「○」を示すべきであるが見えにくくなるので省略)。
技術的には不可能というようなことはなさそうに見えるが、楽譜に書いて真似してみても、どうもGaddのようなドライブするグルーヴになってこない。おそらくには、四肢総動員のパターンのため、正確に16分音符に乗せ、かつダイナミクス(音の強弱)をコントロールするのが難しいパターンであることが理由と思われる。Gaddはパラディドル等々のルーディメンツがかなり整っていて、その基礎的テクニックの差異が大きな違いを生むのではないだろうか。また、楽譜には起こしにくい微妙な音の強弱もパターンの味の決め手になると思われる。そう簡単には近づけない高みにあるグルーヴなのである!
The Steve Gadd Sambaの解説はこちらのGolden Classic Tapesをぜひご覧あれ。Ajaのパターンとは少し違うが、こんな様子でAjaもプレイしたと想像するとフィールがつかみやすくなるかも知れない。
https://www.drummerworld.com/Videos/stevegaddsamba.html
いやー当たり前だが改めてウマい!さすがはレジェンド。
(2020/2/18 リンク切れを修正)
上質な時間、Steely Dan - Aja の洗練
大人サウンドでお馴染みのSteely Danの楽曲を取り上げよう!最大の売り上げを記録しグラミー賞を授賞したアルバムAja(エイジャ)から、アルバムタイトル曲Ajaだ!!
しかしこのアルバムジャケットの美しいこと。アルバムに収録されているサウンドが表現されているかのよう。日本人写真家が日本人モデルを撮った写真なのだそうだ。
さてアルバムタイトル曲Ajaでドラムをプレイするのは、生ける伝説Steve Gadd!!8分ほどある本曲のなかでドラマーとして注目せざるを得ないあの部分を見てみよう。
(4:32-)
1~5小節目は、曲中何度か登場するパターンである。ハイハットペダルを左足で蹴って、スプラッシュ奏法で8分裏で鳴らしている。すこし変わったパターンであるが、シンバル+ハイハットオープンの広がりのあるサウンドが、Ajaの澄み渡るサウンドと非常にマッチしている。
1~5小節目で少しずつ盛り上がり、6小節目からは急にドラムが激しくなるお待ちかねの部分。そしてSteve Gaddといえば11、12小節目のこの伝説の6連符のフレーズである。手順はこの様になっている。
13小節目もまた伝説的フレーズで、難易度はそれほどでもなさそうに見えるが、タイム感や勢いを失うと決まらないフレーズでもある。Steve Gaddのプレイ映像を見ると、手先・腕先で軽々とスマートにプレイしているのではなく、椅子から身体が浮くほど力いっぱい演奏している。ここはGaddに習って、怠けず身体全体を使って全力でプレイしよう。顔も休んではならない。顔だけで演奏しているつもりで、表情も全力で力ませてみよう!
次にその続きの部分。一旦落ち着いて、24小節目からまた激しさを取り戻す。
27小節目は先程の6連符フレーズを連続させ、2つ目と3つ目の6連符のアタマだけスネアを抜いている。いや、というよりかは直前で右手でフロアタムを叩いているので抜かざるを得ないと言う方が正確か。手順は先ほどとほぼ同様にこんな感じだ。
また28小節目もSteve Gaddがよく繰り出すもので、シンプルながら著しく迫力がある。こちらも顔も含めて全身で全力で当たっていこう!
次号では引き続きAjaの後半部分のアレを採譜してみようと思う。乞うご期待!!