Frank Zappa - Zomby Woof たんにハァハァしてる人の数→
Frank Zappa - Zomby Woofの続き!
引き続きしつこくFrank ZappaのアルバムThe Best Band You Never Heard In Your LifeのバージョンのZomby Woof!ねつい [宮城県]!!
前回の記事はコチラ!
5のグルーピングと無意味なメロディー
I am the zomby woof!!とロックでソウルフルなボーカルのセクションがまた熱くてカッコE。そのセクションが続いた後に再度変拍子に突入するところ。例により変拍子は赤字で記載。
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5、6小節目は5/4が2小節で、メロディーを聴けば明らかなように中身が5つの単位にグルーピングされている。5/16が8小節と書いても意味合いと長さは同じなので、本物の楽譜はそうなっているかもしれない。ここでドラムは16分音符5つでなく、ハイハットで細かく32分音符10個に分けている。アクセントの位置やハイハットの音のキレの良さを考慮すると手順はオルタネート(RLRLRLRL)だ。これはかなり速い。ドラマーChad Wackermanのテクニックが光る。もちろんほかの部分のテクニックも光っているのでこの部分に限らず!
9小節目からは不思議な、いや敢えて言おう、まったく無意味なメロディーをモチーフにした謎のセクション。9小節目のメロディーは、10小節目で音程の上下は同一でリズムだけ変えて繰り返されていることにお気づきだろうか。例によって絶対音感のある人に確認してみよう。非常に機械的な作曲方法である。
長めのギターソロ後のスーパーファンキーセクション!
上記の後、この時期のFrank Zappaの楽曲に頻出の長めのギターソロが始まる。作曲者でバンドマスターでありながら、Frank Zappaはだれよりもギターソロを弾くのが好きなのである。彼自身のギターソロにフォーカスした、そのものズバリGuitarという名前のアルバムを発表してしまうほど。しかも大盛2枚組。そんなギターソロが終結したあたりからこんな形。
(4:35-)
5小節目からが再度ボーカルが目立つセクション。ドラムとボーカルだけになってロックな歌が熱く際立っている。ここのドラムはバックビートが16分音符分だけ前にスリップするなどしており、これがボーカルと絡んで極めてファンキーなプレイとなっている。それでいて、すべての小節で16分音符スリップはさせておらず、一辺倒でないフレーズが咄嗟にでてくることに感銘をうける。変拍子ではないがここも本曲の聴きどころだ。このあと12小節目の途中からは3連符が入り6/8ロックバラード的なセクションになって、14小節目に急激にヘンなキメが入って、あっという間に15小節目てAメロに戻る。なんと唐突なことであろうか!
お気持ち表明
ここまで続いてきたZomby Woof連続シリーズ(全2回)で、問題となる箇所はすべて網羅した。読者諸君はすぐにでもプレイ可能となったことであろう。
Zomby Woofを確認するのを機会にZomby Woofがリリースされたあたりのアルバムを聴きなおすと、自分の思うZappaらしさが出ている曲がこの時期に多い。1973年~1975年あたり。Zomby Woofが入っているOver-Nite Sensationはもちろんのこと、その直後のApostrophe、Roxy & Elsewhere、One Size Fits Allに特に集中している。Zappa関連の記事は残念ながらあまり人気がないのだが、上記の濃厚なアルバム群から引き続きドラムプレイを取り上げて詳しく紹介したい気持ちをここに表明します。
人間は Frank Zappa - Zomby Woof を扱うには早すぎたんだ
夏休みはいかがお過ごしでしょうか。夏休みでない方はいかがお過ごしだったでしょうか。わたくしは例えば鬼怒川温泉でゆったりたっぷりのんびりしておりました。
さて、夏休みとは無関係に、今回またまた要望がきわめて少ないFrank Zappaのお時間!Zappaの楽曲の特徴がとてもよくでているZomby Woofで今年の秋を占ってみよう!!
Frank Zappa - Zomby Woof
1973年リリースのアルバムOver-Nite Sensationで初回登場。その後、いくつかのライブ録音などが複数リリースされている。その中でも、1991年リリースのThe Best Band You Never Heard In Your Lifeのライブバージョンを確認する。これは変拍子のヘンさ加減が明確になっていて、またミュージシャンがそれに完全について行けているベストなバージョンであると思われる。なにしろ、The Best Band You Never Heard In Your Lifeである。もちろんZomby Woof以外の曲も最高品質。Led ZeppelinのStairway To Heavenのカバーが特にオススメである。
Best Band You Never Heard in Your Life
- アーティスト: Frank Zappa
- 出版社/メーカー: Zappa Records
- 発売日: 1995/05/30
- メディア: CD
- クリック: 2回
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常軌を逸していると表現せざるを得ない
Zappaに参加するミュージシャンでさえついて行けなくなるほど難解な構成をもつこの曲は次のように始まる。ドラムパートを担うのはChad Wackermanだ。
(00:00-)
これはいけない。最初の5小節で拍子が5種類も登場するとは、すでに常軌を逸していると表現せざるを得ない。15/16も極めてトリッキーだ。9小節目でやっとのことで4/4に落ち着く。よかったよかった。採譜していて私も安堵したので、その気持ちを込めて4/4を緑色に塗ることにした。
4小節目、5連符5つは何やら複雑そうに見えるが、下記の通りRLRLLを繰り返しているので、左右の手順やタム移動に関する困難は無いと思われる。右手がタム等のドラムキット上を移動して行き、その間を左手でスネアを弱く叩いて埋めるような形。手順でなく、このテンポにおける5連符のスピード感をつかんで、正確に5連符のリズムを打ち出すことに神経を集中する必要がある。
いろいろな「5」が押し寄せる
そしてそのすぐあと11小節目から。
15小節目、4小節目と同じく5連符をRLRLLで進めるが、下記赤い音符のところだけ左手でスネアでなくタムを叩いていることが分かった。いや、またしても自分で書いておきながら、言っていることが細かすぎる。タムのタイミングはどうあれ、正確に5連符のリズムを打ち出せればよいだろう。
24小節目~34小節目は、また「5」が出てくるが、ここまでの5連符とは違うスピードであることがポイントである。4分音符を5つに分けるのでなく、16分音符が5つある。つまり、ここまでの5連符よりも少しだけスピードが遅い(音符間の間隔が長い)ものとなる。RLRLLでタムが上から下に移動し、次に逆にRLLRLでタムが下から上に戻ってくる感じになっているのが面白い。実際、ここのメロディーは29小節目の真ん中に鏡を置いたかのように反転しているので、絶対音感がある人に確認してみよう。
そして35小節目で再度に安心安全の4/4に戻り落ち着いた。そんな4/4には緑色がふさわしい。しかし4/4もつかの間、なんとその次の展開において新しい切り口の落ち着かない構成が出てきてしまうのであった。これについては近日、次号にて詳しく確認することとする。
パソコン買ったらまず最初に入れとくべき PPAP Drum Solo by 手数王kozo suganuma & hiroshi matsuo
PPAP Drum Solo by 手数王kozo suganuma & hiroshi matsuo
仕事の同僚が、とあるプロドラマーと知り合いであることがわかり驚いた。そして仕事の休憩中に、まさか手数王とフラジャイルと変拍子について雑談するとは思わなかった。意外とミュージシャンは身近にいるものだ。
雑談の折、ウケる映像があるとこちらを紹介してもらった。
手数王こと菅沼孝三氏がピコ太郎のPPAPにのせてドラムを演奏するというものである。ポップなPPAPにまったく似あわないヘヴィなテクニカルフュージョンドラム!そのギャップがポイントだ。
かわいらしく始まったと思えばいきなりコレ
最初の部分をすこしだけ採譜してみた。
最初の4,5小節目の6連符は、映像の通りスティック回しも魅せるプレイである。左手でスネア->ハイタム->ロータム->フロアタムと順番に移動しつつ、間に両足をいれて6連符。その間、遊んでいる右手ではスティックを回す。次は逆に右手でフロアタム->ロータム->ハイタム->スネアと順番に戻ってきつつ左手でスティック回し。手順は以下のようになる。
とっさにはできないのであらかじめ練習して準備しておくことが必要なプレイである。ピ・コ・タ・ロ・ウーーーーーーーーピコッ、などとかわいらしく始まったと思えばいきなりコレなのが大きなギャップだ。
顔でもドラムを演奏している
さらに全般的に、超高速テクニカルプレイと手数王の笑顔とのギャップがやはり著しい。この眩しい笑顔は手数王が他のドラマーと一線を画すところである。0:58あたりからの両足6連符連打の重厚メタルパターン中が最高にニッコニコ。両手両足の四点だけでなくさらに五点目として顔でも聴衆をエンターテインする手数王なのでした。映像を繰り返し見ていて触発されたので演奏中の笑顔の練習もがんばることに決めました!