HBのとってもくわしいドラムレビュー

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ドラムスコHBがさまざまな楽曲のドラムプレイをとってもくわしく解説する

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Red Hot Chili Peppers - Stone Cold Bush はアメリカなら余裕で逮捕されるレベル


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Red Hot Chili Peppers - Stone Cold Bush

今回はみんなだいすき、Red Hot Chili Peppersの楽曲を取り上げよう!!


レッチリ史上初めてのヒットとなった1989年のアルバム「Mother's Milk」から、「Stone Cold Bush」だ!

 

母乳

母乳

 

 

当アルバムは収録されている音の音圧が若干弱いようで、聞く際にはボリュームを少し上げなければならない。しかし、ボリュームを上げて密室で長時間聞いたりすると、これがまた心が不安定になりそうな凶々しいサウンドが激しく緩急をつけて連続するため、トランス状態にトリップしがちなので注意だ。適度に換気し、音小さめで聞きましょう!

 

ベースとドラムキックだけで織りなす16分裏の小技が光るキメ

さて「Stone Cold Bush」の冒頭のドラムプレイはこのようになっている。

(00:00-)

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イントロはなんと4小節だけ。テンポが速いので曲が始まったと思ったらもうAメロに入っている。早い展開だ。2小節目の奔放なワチャワチャワチャワチャにドラムが「タチーチーチーチ」で応じ、4小節目・8小節目の「てれ~てれ~て~てれ~てれ~て~」の滑らかなキメには、滑るようにドラムを変化させ合わせているところが気持ちいい。みんなで合わせアンサンブルを楽しんでプレイしたい部分だ。

 

6小節目の3・4拍目は、レッチリお得意、いやFlea本名 Michael Balzary)お得意の、ベースとドラムキックだけで織りなす16分裏の小技が光るキメ。そのグルーヴとテクニックと二人の確かなアンサンブルに思わずウナってしまう箇所となっている。こんなベースとドラムがいればこりゃ売れるだろうよ!テンポも速いし、彼らみたいにバッチリ合わせてグルーヴを保つには、ベースとドラムの巡り合わせ、相性が良いということも必要となろう。

 

8分音符を使った安定感を醸し出すプレイ

続いてサビの「She's Stone Cold Bush!」と歌っているところのプレイ。

 

(00:35-)

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本曲のドラムの基本パターンでは、ほぼ全ての小節の1拍目は「ドッッド」とキックしている。Chad Smith(本作のドラマー)がファンキーなパターンを演奏する際の足癖だと思われる。

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一方で、ここのサビだけはキックのパターンを意図的に変え、8分音符を使った安定感を醸し出すプレイとなっている。1、2小節目では、1・3拍目に8分二つのキック。3、4小節目では、また少し変化し、ギター・ベースのリズムに合わせた8分のキックに加え、先程登場したベースとドラムキックだけで織りなす16分裏の小技が光るキメ。いやあ凝ってるなあ

 

 

この3、4小節目、どこかで似たものを聞いたことがあったと思い考えたところ、懐かしの東京事変の曲であることがわかった。なんだか心地よいリズムだ、と思ったのは、懐かしい気持ちと重ね合ったからだろうか。


すなわちコチラの、0:52 - 0:551:05 - 1:08の部分が似ていると思ったのだがどうだろうか。

 

 

細かすぎて伝わらない予感!

 


そして本曲に戻って一番最後のところのプレイをオマケで載せておこう。

(02:54-)

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テンポがモタっている?

本曲は3分しかない短い曲だが、ナイスなキメや構成が凝縮していて非常に魅力的な曲である。バンドでこのままコピーしてみたくなる。ただ一つだけ惜しいのは、右手ライドシンバルのパターンに移行するギターソロ(1:32-)のあたりで、テンポがほんのわずかにモタっており、ほんのわずかに楽曲の推進力が失われているところ。

 

、、などと思ってしまうのは優等生の完璧主義。こまけぇこたぁいいんだよ!こまけぇことは置いといてただひたすらに爆音で聞いてトリップすべし!!