HBのとってもくわしいドラムレビュー

ドラムスコHBがさまざまな楽曲のドラムプレイをとってもくわしく解説する


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我が子に教えたい Steely Dan - Aja

 よし、前回の続き!Steely DanのアルバムAjaから、アルバムタイトル曲Ajaの後半部分。 

彩(エイジャ)

彩(エイジャ)

 

 前回の記事はこちら。

 

前回取り上げた中盤にあるものと同じく、キメの間を縫うようなドラムソロ、とその後のフェードアウトするパターンを確認!

(6:53-)

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 3小節目のアウフタクトからがドラムソロが荒ぶっておるところ。このドラムソロ部分に来る前まではクールでメゾフォルテな歌のセクションであるので、この突然フォルテシモなドラムソロ突入という大きなギャップがまずはリスナーを引きつける。

Steve Gadd黄金フレーズとともに多彩なフレーズを繰り出しつつドラムソロが進んでゆく。そして次の瞬間、18小節目のフィルインを合図にサンバのパターンに変化する!! 

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 こちらのサンバのパターンもまた彼の十八番である。十八番すぎてThe Steve Gadd Sambaとまで呼ばれることもある、独特のフィールとグルーヴがあるラテン系パターンである。左足は4分音符で常にスプラッシュ奏法で鳴らしている(譜面上、左足ハイハットに「○」を示すべきであるが見えにくくなるので省略)。

技術的には不可能というようなことはなさそうに見えるが、楽譜に書いて真似してみても、どうもGaddのようなドライブするグルーヴになってこない。おそらくには、四肢総動員のパターンのため、正確に16分音符に乗せ、かつダイナミクス(音の強弱)をコントロールするのが難しいパターンであることが理由と思われる。Gaddはパラディドル等々のルーディメンツがかなり整っていて、その基礎的テクニックの差異が大きな違いを生むのではないだろうか。また、楽譜には起こしにくい微妙な音の強弱もパターンの味の決め手になると思われる。そう簡単には近づけない高みにあるグルーヴなのである!

The Steve Gadd Sambaの解説はこちらのGolden Classic Tapesをぜひご覧あれ。Ajaのパターンとは少し違うが、こんな様子でAjaもプレイしたと想像するとフィールがつかみやすくなるかも知れない。

いやー当たり前だが改めてウマい!さすがはレジェンド。

上質な時間、Steely Dan - Aja の洗練

大人サウンドでお馴染みのSteely Danの楽曲を取り上げよう!最大の売り上げを記録しグラミー賞を授賞したアルバムAja(エイジャ)から、アルバムタイトル曲Ajaだ!! 

彩(エイジャ)

彩(エイジャ)

 

しかしこのアルバムジャケットの美しいこと。アルバムに収録されているサウンドが表現されているかのよう。日本人写真家が日本人モデルを撮った写真なのだそうだ。

 

さてアルバムタイトル曲Ajaでドラムをプレイするのは、生ける伝説Steve Gadd!!8分ほどある本曲のなかでドラマーとして注目せざるを得ないあの部分を見てみよう。

(4:32-)

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1~5小節目は、曲中何度か登場するパターンである。ハイハットペダルを左足で蹴って、スプラッシュ奏法で8分裏で鳴らしている。すこし変わったパターンであるが、シンバル+ハイハットオープンの広がりのあるサウンドが、Ajaの澄み渡るサウンドと非常にマッチしている。
1~5小節目で少しずつ盛り上がり、6小節目からは急にドラムが激しくなるお待ちかねの部分。そしてSteve Gaddといえば11、12小節目のこの伝説の6連符のフレーズである。手順はこの様になっている。

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13小節目もまた伝説的フレーズで、難易度はそれほどでもなさそうに見えるが、タイム感や勢いを失うと決まらないフレーズでもある。Steve Gaddのプレイ映像を見ると、手先・腕先で軽々とスマートにプレイしているのではなく、椅子から身体が浮くほど力いっぱい演奏している。ここはGaddに習って、怠けず身体全体を使って全力でプレイしよう。顔も休んではならない。顔だけで演奏しているつもりで、表情も全力で力ませてみよう!

 

次にその続きの部分。一旦落ち着いて、24小節目からまた激しさを取り戻す。

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27小節目は先程の6連符フレーズを連続させ、2つ目と3つ目の6連符のアタマだけスネアを抜いている。いや、というよりかは直前で右手でフロアタムを叩いているので抜かざるを得ないと言う方が正確か。手順は先ほどとほぼ同様にこんな感じだ。

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また28小節目もSteve Gaddがよく繰り出すもので、シンプルながら著しく迫力がある。こちらも顔も含めて全身で全力で当たっていこう!

 

次号では引き続きAjaの後半部分のアレを採譜してみようと思う。乞うご期待!!

Limp Bizkit - My Generation が好きな女子と付き合いたい

Do you think we can fly... ということで今回は説明不要のLimp Bizkit!!

アルバムChocolate Starfish and the Hot Dog Flavored Waterの楽曲My Generationのプレイを紹介だ!

チョコレート・スターフィッシュ・アンド・ザ・ホット・ドッグ・フレイヴァード・ウォーター

チョコレート・スターフィッシュ・アンド・ザ・ホット・ドッグ・フレイヴァード・ウォーター

 

 ちなみにChocolate Starfishってのは女性のアレで、Hot Dog Flavored Waterってのは男性から出るものを示している。個人的にとても残念なジャケットのイラストとあいまって何やら気味の悪いことになっている。しかし収録されている楽曲はとってもイイ感じなのでご安心ください。

My Generationの冒頭からのドラムのリズムパターンソロを採譜してみた。ハイハットは常にオープンでプレイしているが見づらくなるので楽譜上は省略している。

 

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小節あたまやそれに準ずるところは両手でシンバル類をブッ叩いている。両手でやっているところは楽譜上も2つシンバルを書いている。YoutubeにMy Generationの映像があるのでその様子を確認してほしい。音声を鑑賞する際には、なるべくYoutubeでなくCDやmp3などで正規のものを聞いていただきたい。かれらの楽曲全部に言えるが、歌詞のなかにファックとシットが多くてYoutube映像では検閲のため歌が途切れ、せっかくの勢いが殺されてしまっているからだ。

何気ないヘヴィーなドラムパターンのようにも思えるが、上記譜面で赤色にしている音符は少々問題がある。よくみると右足で16分音符を3連打しているのである。アレレ?やってみると意外と難しい!3連打と意識すると逆に引っかかるかもしれない。前の小節の16分裏(1打目)を、なんというか無かったことにして、次の小節の最初がたまたま2連打だった、みたいに考えてみるとスムーズにプレイできたりする。考え方の違いが成功失敗を左右するちょっと不思議なプレイである。

If only we could flyyyyy, Limp Bizkit style. John Otto, take 'em to the Matthew's bridge!! とMy Generationの冒頭の歌詞で呼びかけられているJohn OttoLimp Bizkitのドラマーである。歌が検閲で途切れてしまう程のバッドな奴らと見せかけて、確かな技術を持つまじめで優れたドラマーだろうな、とおもって今Wikipediaで調べてみたらやはり!ジャズドラムを勉強したとかブラジル音楽、アフロ・キューバン、ビバップやファンクなどいろんなジャンルに熟練しているとのことであった。テクニック的に難しくてキチンと練習しないといけないから、デスメタルとかそのあたりのプレイヤーはそんな経歴のプレイヤーが多いような気がする。