行列のできる 村田陽一/Solid Brass - Some Skunk Funk
スポンサードリンク
- 村田陽一/Solid Brass - Some Skunk Funk
- 楽曲のキメに沿って多彩なフレーズで楽しませる
- 「タチタチタド!」と「ドッタララッドタチ!」
- 「ドッタララッドタン!」
- 管楽器のほうは超絶難しい
村田陽一/Solid Brass - Some Skunk Funk
心が乱れ、前回と前々回は寄り道してしまった。気を取り直してドラムや音楽について記事を書こう!!
今回は、村上"ポンタ"秀一氏の参加するPonta Box、ではなかった、村田陽一 / Solid BrassのアルバムDouble Edgeよりこの曲、Some Skunk Funk!!
Some Skunk Funkといえばご存知Brecker Brothersの楽曲である。
原曲のTerry Bozzioのパワー爆裂サウンドもたまらないが、本作では多彩で時に鋭利なポンタ氏のプレイが存分に楽しめる。そしてあの例のフィルももちろん登場だ。
楽曲のキメに沿って多彩なフレーズで楽しませる
冒頭はこのようになっている。
(00:00-)
楽曲のキメに沿って、多彩なフレーズで楽しませる。フレーズの中にタムやスネアがあっても、わりとお構いなしにキックが入っている。キックはシンバルやハイハットと同時でなければいけない、という自分の固定観念に少し気付かされた思いである。
「タチタチタド!」と「ドッタララッドタチ!」
つづいて、曲中の第3のテーマに入る前のダダダダッダッダッダッダーダのところから。
(00:59-)
この1、2小節目のキメは曲中数回出てきており、2小節目の3拍目ではすべてこのように6連符の連打が入っているのがかっこよい。原曲にはないフレーズであり、そのアイデアがすばらしいところである。
3小節目からが第3のテーマ。スリップしたスネアバックビート(1拍目の4つ目の16分音符)が鋭くファンクグルーヴを形作る。ここで譜面上で赤くしている音符がご注目。ポンタ氏のみが繰り出す特徴的なフレーズである。6小節目ではタチタチタド!フィルインとして成立させるために、目立たせることを意図して強くアクセントをつけて演奏する。ポンタ氏以外のドラマーからはまず聞かない独特のフレージングである。
8小節目はこちらもポンタ氏独自の名フレーズ。ドッタララッドタチ!本曲には登場しないが、ドッタララッドタチタチ!の時もある。このフレーズをフィーチャー(揶揄?)して、多数のドラマーが「ドッタララッドタチタチ!」と口で言う、という何らかの企画があったと記憶しているが何だったか忘れてしまった。ドラムマガジンだったかな?
「ドッタララッドタン!」
つづいて、第3のテーマの前のキメで、本曲の一番最後にあるもの。
(04:04-)
デーデーデデデデデデデデ、ッデーーーーーのところ、なんと2小節目、ポンタ氏がツーバス(ツインペダル)で局所的にドコドコドコドコしているのが確認できる。これは珍しい。そして3小節目でポンタ氏独自の名フレーズが同じく登場している(赤くしている音符)。ドッタララッドタチ!ではなく、ドッタララッドタン!と最後がフラムでスネアのアクセントになっているケースである。
管楽器のほうは超絶難しい
Some Skunk Funkを管楽器とドラムだけで演奏しようってのはチャレンジングである。原曲を聴けば管楽器とドラムだけではとてもできるようには思えない。しかし、彼らは原曲のファンクネスを新たな観点で実現し、数あるカバーの中でも最高峰のものとなっている。原曲での中盤にあるMichael Breckerのソロをほぼそのまま管楽器アンサンブルで演奏しているのは圧巻である。以前にジャズバンドのメンバーと一緒にこの曲をやろうとしたが断念したことを思い出した。CからBまでの12種類の音程が全部でてくるし、あれやこれやで管楽器のほうは超絶難しいとのことであった。どなたかできる人いませんか!?私もやってみたいのでお知らせください。バンドやろうぜ!