親の話と Jerohn Garnett - Building Blocks To Gospel Chops #4 には千に一つも無駄が無い
Building Blocks To Gospel Chops
いかがお過ごしでしょうか。この度は、前回の記事でお伝えしていたGospel Chopsのお話!
前回の記事はコチラ
特定の楽曲ではなく、Youtubeにて発見した教則的な映像をもとにGospel Chopsに迫ってみようと思う。Building Blocks To Gospel ChopsというシリーズでGospel Chopsを教えてくれているJerohn Garnettの映像である。この中に、これまで聞いたことがないコンセプトが紹介されているので確認したい。
非常に丁寧に教えてくれる先生キャラのお方である。見ている日本人として言えば、ゆっくり話してくれるので英語も聞き取りやすいと思うのだがどうだろう。自分の知るところをどうしても伝えたい、そんな熱い気持ちに引き込まれる!
ドラムソロをクリーンで音楽的にカッコよく聞かせるためのフレーズ
このBuilding Blocks To Gospel Chops第4弾では、ドラムソロをクリーンで音楽的にカッコよく聞かせるためのフレーズを3つ紹介してくれている。一つ目はRLLRLLRLLRLLやLRRLRRLRRLRRなどをドラムキット上で回していくもの。二つ目は6ストロークロールで、例えばRLLRRLを繰り返すというものだ。ここまでは自分もよく使うフレーズであり、なじみがある。映像をみてもらうと、センスあるフレーズの変化と非常に粒のそろったストロークが確認できる。彼の言う通りクリーンで音楽的なプレイである。ただRLLRLLとかRLLRRLという手順に慣れているだけではこの迫力は生み出せないかもしれない。そして三つ目、5:36から解説が始まる次のフレーズが問題である。
3-1-3-2 !!!
手で3打 -> 足で1打 -> 手で3打 -> 足で2打!?
先生曰く、このフレーズは「3-1-3-2」と呼ばれるとのこと。「3-1-3-2」とは、これは聞いたことがない。「3-1-3-2」だと合計9個ですよ、9個。6個ならまだしも、ちょっと使いにくいんじゃなかろうか。しかし驚いたことに、このフレーズは「VERY VERY popular in Gospel music」だと先生はおっしゃる。なんだってーーーーーー!?
ここでドラムフィルに組み込んだ実例を演奏してくれた。
(6:29)
その直後に「Calvin Rodgersがこんな感じでやっているよ」と言ってもう一回。さきほどと微妙に違い、最後の右左が逆になっているのがちょっとすごい。
(6:42)
異次元のドラミングコンセプトがまだまだありそう
Gospel Chopsをたしなむ人々は3-1-3-2のような数え方・コンセプトで考えていることもあるということか。3-1-3-2が、よくあるpopularなフレーズ、普及しているフレーズだとはとても想像できない。Gospel Chopsのドラミングに計り知れないものを感じた次第である。
さらにBuilding Blocks To Gospel Chopsのシリーズを注意深く確認中。計り知れない異次元のドラミングコンセプトがまだまだありそうだ。引き続き謎に迫ってみるとしよう。
本当に洒落にならない The Mars Volta - Wax Simulacra
The Mars Volta - Wax Simulacra
今回はこれまで馴染みのなかったところを確認してみたい。The Mars VoltaのWax Simulacra!新しいのかと思ったらもう10年前の曲だった!!
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- 発売日: 2008/01/23
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ドラマーは、わりと最近知ったThomas Pridgenである。余暇にYoutubeでドラム関連の映像を確認し続けること約1ヶ月。次のような段階を踏んでたどり着いたのである。
第一段階:GospelChopsすごい
第二段階:GospelChopsの叩き方の解説を発見
【ドラム講座】ゴスペルチョップスの叩き方【令】Gospel chops Drum Lesson - YouTube
第三段階:上記ドラム講座の講師が言及
令の好きなドラマー Thomas Pridgen | 令 ドラム OFFICIAL WEB SITE
到着:The Mars Voltaとは懐かしい響きですな、現在は何をしているんだろう。ろくに聞いたことなかったので聞いてみよう。
イントロ超高速ドラムソロ
さて本曲Wax Simulacraの頭から。ドラムが難しいことをやっているので確認してみたところこんなことになっていた!
(0:00-)
シンプルにこの速さについていけるかどうかがまずは大きな問題である。両手でもギリギリついていけるかどうかなスピードであるのに、さらにこの32分音符のあいだあいだにキックが滑らかに織り込まれている。そう、GospelChopsのドラマーたちが繰り出すキックをたくさん入れたリニアフレーズとなっている。RK RK RK RKとかRKRLKK RKRLKKとかを、当たり前のように高速に滑らかにコントロールしているのがGospel Chopsのドラマーの特徴の一つである。また、6拍子+5拍子(あるいは11拍子)が繰り返される変拍子となっているので、高速プレイに熱中しすぎてキメの位置を間違えないようにしないといけない。
すぐにポリリズム
そのすぐあとのイントロ終わりと基本パターンのところ。
冒頭で6拍子+5拍子で混乱させた挙句、歌が始まったところですぐにポリリズムーッ!6/8に含まれる16分音符12個を、3つずつに分けてアクセントをつけることでシャッフルのようにする、ということがおこなわれている。これは歌やギターのリズムがそうなっているので、ドラムからの提案・発信というよりも、作曲した人が意図したものと思われる。そしてスネアアクセントの直前にはすべてもれなく32分音符でキックすることもお忘れなく。大変だとは思いますが、彼がそうプレイしておりますので。
GospelChops鋭意研究中
こんな超絶ドラマーをなぜ私はこれまで知らなかったのだろう。GospelChopsも同じくこの30年でまったく触れることがなかった。私のドラムアンテナの感度はすでにかなり弱まっている模様である。これではいけない。あらためてGospelChopsは現在鋭意研究中である。研究報告は別途予定しております。
これからの Jamiroquai - Scam の話をしよう
ふるさと納税を限界ギリギリまで活用したい。そのため年末に今年の収入が確定するまでなかなか寄付先を決められず、先日に慌てて寄付が完了。結局、寄付額上限まで数千円だけ残しほぼフル活用でフィニッシュです。仕事も納めやっと落ち着いたので、また原点のアルバムの楽曲で少しチルアウトしてみたい!
スペース・カウボーイの逆襲 デビュー20周年記念エディション
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Jamiroquai - Scam
それはこの曲、JamiroquaiのアルバムThe Return of the Space CowboyからScamだ。CDのライナーノーツ(歌詞カード)には確か「アーティストの意向で歌詞は載せません」と書いてあったと記憶している。当アルバムをよく聞いていた頃は、頑張って聞き取る以外に歌詞を確認する方策が存在しなかったが、今となってはいくらでもネット上にデータがある。デジタルネイティブ世代(?)がうらやましい限りである。本曲で何を主張しているのか、当時ちょっと知りたかった歌詞をいま読んでみたところ、特段隠すほどのことではないように思ったのであった。なぜ載せなかったのかな。とおもったら日本仕様だったらしい。
イントロパートがイイ感じ
さて本題!冒頭イントロパートの短い中にちょっとイイ感じのドラムのプレイがあるので見てみよう!
(00:00-)
最初から8小節目までは、クローズドリムショットで4分音符ですべて頭打ちしながら、ハイハットの「チッチッチッチッ」で8分でで刻む間にもう一打いれて「チキチッチキチッ」、としているのがオシャレポイントその1である。その間右足キックが16分音符裏に入ったりして結構コーディネーションが難しい。
その次はライドシンバルでの刻みとなるところ(9小節目から)。ストリングスの涼しげなメロディーに合わせクラッシュシンバル等でアクセントをつける。特にキックの位置がオシャレポイントその2である。16分裏に入ったりしつつ適度に空間があり、涼しげな中にファンキーな強いグルーヴが感じられる。ライドシンバルでの刻みといいつつ、実際はライドシンバルの音はほとんど聞こえないのだが、むしろそこが適度な空間を感じさせる要素となっている。
18小節目からは曲の基本パターン。今度はハイハットが「チッチキチッチキ」になる。冒頭からこの短い間で3つもの楽曲構成が登場し楽しませるつくりとなっている。うまくできているイントロですな~。必要十分な長さで印象的。音楽的にほぼパーフェクトなイントロの一つであることは間違いない。
平成の一番のハイライト
ところで、もうすぐあと4ヶ月ほどで平成が終焉の予定である。平成の一番のハイライトはJamiroquaiの登場であったので、それを記念して次の元号は傑米羅奎爾にでもなるとよいが残念ながら元号の条件をほとんど満たしていないので望み薄である。