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HBのとってもくわしいドラムレビュー

ドラムスコHBがさまざまな楽曲のドラムプレイをとってもくわしく解説する


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Frank Zappa - Keep it Greasy - performed by Gergo Borlai の何が面白いのかやっとわかった

ついでにもう一丁!4回続けてFrank ZappaのKeep it Greasyだ!

 

ジョーのガレージI

ジョーのガレージI

 


同曲に登場する19/16の部分を切り取って、ドラムソロを披露している人がいたことを発見!彼の名はGergo Borlai


詳しくは調査していないのだが、一聴するところとってもスーパーなドラマーである。バスケット選手が履くようなテック系シューズが、往年の手数王、菅沼孝三を髣髴とさせる。どっしりと大変ガタイのいい方である。


Gergo Borlai - "Keep It Greasey" (Zappa) live for BeatIt



見るものを啞然とさせる、非常にテクニカルなスタイルだ。Frank Zappaの原曲のアウトロ部分もこんな感じで19/16となっており、同じくドラムが派手に動いているのが聞かれる。しかし、その中でVinnie Colaiutaが一度もやっていないと思われる、トリックを含むフレーズが!3:24あたりに注目!

 

(3:24~)

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19という半端な拍子にも関わらずハイハットの間隔がずっと8分音符となっていることにお気づきだろうか。一定に刻んでると見せかけて、自動的に裏になるというトリックである。最初の小節では表、次の小節では裏になって、2小節で元に戻ってくるという寸法だ。Vinnie Colaiutaは、あえて攻めなかったのかもしれない。大勢がいるバンドだったから皆が混乱すると思って繰り出さなかったのかもしれない。

 

このトリックは7/8の曲だと割りと良く聞かれるものである。そう、Jeff BeckのLed Bootsでお馴染みだ。8分音符なら裏になっていることを感じながらプレイができる。しかしここではこの速いテンポで16分裏!ちゃんと辻褄が合って2小節後に元に戻れるのかとっても不安になる。映像的にはカンタンそうで何でもないように見えるかもしれないが、その実、強い精神力と運動神経が要求されるのだ。難しいのにスゴさが分かりづらい修行のようなプレイである


彼はこの19/16のドラムソロがお気に入りなのか、各所で複数回演奏している模様だ。別のバージョンはコチラ。ドラムレッスン付きだよ!

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Keep it Greaseyを検索していて偶然このプレイを見つけ、私は近年のドラム業界に大変疎くなってしまったのだと思ったのである。リズム&ドラムマガジンを欠かさず読んで最新情報をキャッチしていたあのころは隔世の感!

 

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Frank Zappa - Keep It Greasy (Joe's Garage) - 21 over 16 に今何が起こっているのか

Arf arf ARF!(http://wiki.killuglyradio.com/wiki/Arf!)ということで、今回もFrank ZappaのJoe's Garageから。前回からひきつづき「Keep It Greasy」の、あのOdd Meters(変拍子)部分を確認だ!

 

ジョーのガレージ ACTS I,II&III

ジョーのガレージ ACTS I,II&III

 

 ドラマーはもちろん、変拍子を軽々こなすでお馴染みのVinnie Colaiuta

ちなみに、Vinnie Colaiutaはレギュラーグリップでプレイする。レギュラーグリップでは、左手にて特徴あるスティックの持ち方をする。マーチングバンドやジャズではレギュラーグリップが基本であるが、近年の超絶ドラマーの中ではあまり見ないスタイルのように思う。レギュラーグリップの超絶ドラマーは、ほかにはDave Wecklしかおもいつかない。あとおられましたっけ?自分が知らないだけかもだけど数としては少ないと思われる。


前回の記事はコチラ:

yujihb.hatenablog.com

 

問題の変拍子部分は以下のような感じだ。裏拍ハイハットオープンのディスコ風パターンから、ブレイクをはさみ、21/16の世界に迷い込む!

(1:12~)

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スネアのアクセントのタイミングで、ハンドクラップ的な爽快な音が入っているのが大きなヒントとなる。こうして書き起こしてみると、一小節が2つのブロックに分かれていることが分かる。ひとつ目は最初の16分音符9個分、ふたつ目は残りの12個だ。ひとつ目のブロックの、16分音符4個+5個がすこしトリッキーだが、その直後は3/4と捉えると、なんとか迷わずにイケる感じである。

ここでなぜか気になってしまったのは歌のパートである。「I know a few that need to ease it behind」という歌がこのセクションの終わりに入り、これが普通に4/4で2小節で歌っているかのようである。この変拍子上でそんなことをすると、ディスラプティブ(破壊的に)複雑なポリリズムになるはずだが、何気なく一緒に口ずさめるほどわかりやすい。楽譜上これは一体どのように表現されているのか皆目見当がつかないのである。もしかしたら特に深読みする必要はなく、なんとなくテキトーに入れ込んだオーバーダブだったりして!

 

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知らなかった! Frank Zappa - Keep It Greasy (Joe's Garage) - 19 over 16 の謎

Hello there...this is the CENTRAL SCRUTINIZER...といえば、もちろんFrank ZappaのJoe's Garage!

そして本作のドラマーは、お待ちかねVinnie Colaiutaだ!

 

ジョーのガレージI

ジョーのガレージI

 

 
このまえの記事では、You Can't Do That On Stage Anymore Vol3に収録されている、「Keep it Greasy」のライブバージョンをお届けした。ちなみにYou Can't Do That On Stage Anymoreは長いのでファンの間では「ycdtosa」と略される。あたりまえ知識!

 

yujihb.hatenablog.com

 

今回はJoe's Garageに収録されているスタジオバージョン「Keep it Greasy」を見てみよう。

Zappaがなんの思いつきなのか不明だが楽譜に書いてしまったのが、人類史上初めての拍子19/16!その部分のドラムはこんな感じだ。

 

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4/4に8分音符3つを加えたような形でシンプルに演奏されているので、19という素数から受けるイメージよりも難解ではないように思う。演奏する上で注意するとすれば、2拍目のバックビート(スネア)が、体感するよりも早く来るというところか。

ドラムプレイはそれほど動きがなく、なるべくガイドとなるように刻んでいる形。それでも小節アタマに右足を踏んでないのが憎たらしいところだが、ここでむしろ難しいと思われるのはボーカルだったりする。19/16という字面を見ているはずなのにこの自信を持った歌いっぷり!こんな頼もしいおっちゃんボーカルと一戦交えてみたいものだ。

 

なお、以下サイトでこの19/16のパートが少し詳しく解説されているのでご参照を。変拍子って、Odd Metersっていうのね。
http://www.drummerworld.com/Drumclinic/vinniecolaiutagreasy.html

 

今度は同曲のアノOddなMeter部分をご紹介予定!

 

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1日20秒でできる yujihb - 基礎編02

汗ばんでくる季節になってきましたね!

そんな中、スーパードラマーのスーパープレイは少し暑くるしいので、前回に引き続いて基礎編をおおくりしよう!

 

前回の記事

yujihb.hatenablog.com

 

大きな壁yujihb - 基礎編01 ご参照を乗り越え、前回の右手左手右足を使ったパターンが概ね安定してできるようになったとしよう。そうしたら少しだけ変化させてこんなパターンをやってみるとよいだろう。

 

例 1

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例 2

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例 3

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右手と左手は全く変化しないことに注目だ。右足だけが少し増えて変化している。これも前回のパターンと同様に、スーパースローで8分音符1つずつ確かめながら進めるとよいであろう。段々と、自分がドラムでリズムを刻んでるという実感がわいてきて、ワクワクすっぞ、ってな心もちになっているはずだ!

この全く変化しない右手と左手のパターンを、右足が変化してもブレずに安定して寝ててもできるくらい腕に覚えさせるのが理想とされている。でもおそらく実際にドラムが上達する際には、右手と左手と右足の3点セットとしての一連のパターンに体や脳が慣れてくるのだと思う。うまく表現できないが、右手と左手を変化せず動かしているなかで、右足を完全に自由に動かせる、という風には脳は処理していないと思う。(ただし、Horacio "El Negro" Hernandez を除く:以下過去記事をご参照)

 

yujihb.hatenablog.com

 
脳の処理がどうあれ、いろんなパターンをたくさん練習して、各パターンをマスターすることで、それらを組み合わせスムーズに演奏できるようになる。上記に挙げているパターン以外にも、右足をいろいろな場所に変えて、好きなパターンを作ってプレイしてみよう!

 

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生きるための yujihb - 基礎編01

今回はすこし品を変えて、ドラムを始めたてのかたに向けて書いてみよう。

本当はスティックの持ち方やドラムキットの扱い方とか、基礎となるステップはあるのだが、今回はそこは飛ばして、まずなんとなく叩いてみるという事に主眼を置く。

例えば自分はギター担当。バンドでスタジオに入ったのだが、今日はドラムがカゼで休みだ。困ったどうする。そんなとき、「オレがやる!」と満を持して宣言し、さも当然のごとくカンタンにパパパッと叩けたら、その多彩さにバンドメンバーからは尊敬の眼差しだ!そしてこの出来事が後に、あの伝説の救世主降臨と呼ばれ、語り継がれるのである。

それでは困ったバンドメンバーを救ってみよう!

 

ステップ1
スタジオにドラムが置いてあって、スティックがその辺に転がっていて使ってもいいとする。さっそくスティックを手に取りイスに座ってみよう。左足はハイハットのペダルを踏みっぱなしにするのが基本だ。ハイハットがオープンしていないなら、ペダルを適度に踏んで適度に開くように調整して固定しよう。オープンしたときに指二本分くらい開いているのが最適らしいぞ!

 

ステップ2
こんな感じで右手でハイハット、左手でスネアを叩いてみよう。Rは右手、Lは左手を示しているぞ。

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ステップ3
右足で踏んでバスドラをいれてみよう。

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とは言っても、いきなりこれがデキてしまう人はほとんどいない。ドラムを演奏できるようになる第一関門がまさにココ!大きな壁が突然やってくる。ドラムが敷居が高いとすればこれである。そう、ドラムFAQのダントツ第一位の「どうやったら手足がバラバラに動くの?」に直面するのである。
普通のテンポでやるのは難しいので、一つ目は「右手と右足同時」2つ目は「右手だけ」3つ目は「右手と左手同時」、、、と8分音符1つずつスーパースローで確認しながらやって行くといい。小一時間くらい集中してやってみれば慣れていくであろう。根気が必要なので焦らず集中してみてほしい。

 

ついでにドラムFAQの永遠のNo.1どうやったら手足がバラバラに動くの?」にお答えしよう。ドラムプレイの9割は特定の少数のパターンに従って手足を動かしているので、実は自由にバラバラに動かせる訳では全然ないのだ!すなわち、それら少数のパターンを繰り返し練習すれば、9割方のドラムプレイができるようになる。なぜだかドラマー諸氏が隠し通してきた重大な秘密をバラしてしまった気分。

 

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ホップ、ステップ、Frank Zappa - Keep It Greasy (You Can't Do That On Stage Anymore Vol. 3)

Hi-ho Silver!!http://www.zappa.com/messageboard/viewtopic.php?f=1&t=13712)ということで、引き続いてZappaのお時間です!

 

前回の記事

yujihb.hatenablog.com

 

前回の投稿での紹介のために、ひさびさにZappaを聞いたら懐かしくて、他のZappaの曲もあらかた聞きなおしたのだった。いやあナツいなあ。

 

今回楽譜に起こした「Keep It Greasy」。一体どんな拍子になっているのか、近いうちに採譜して楽譜に書いておこう、なんて思っていたのが高校生くらいのときだったか。あれからウン十年。やっといまココに実現す!


アルバム「Joe's Garage」に収録のオリジナル(初回リリース?)では、なんと人類史上初の拍子、19/16と21/16が登場する。一旦それは次回以降にとっておいて、今回はアルバム「You Can't Do That On Stage Anymore Vol. 3」に収録されているライブ録音のバージョンをお届け。そのサウンド等から推測するにドラマーはおそらく「Chad Wackerman」だ。

You Can`T Do That On Stage Anymore,Vol 3

You Can`T Do That On Stage Anymore,Vol 3

 

 

曲全体はオリジナルバージョンとは大きく違ったストレートフォーワードなリズムとなっており、リズムギターやサックス、またキメのリズムによりグルーヴィーかつ疾走感のある曲に仕上がっている。しつこく繰り返される「Hi-ho Silver!!」で大爆笑ってのもライブ感があっておかしみがある。

以下の部分は、オリジナルだと19/16になっているセクション。大胆にもシンプルに4/4に書き直し、キメもオリジナルとは全く別のものが置かれている。

 

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赤い音符の部分がキメのリズムである。楽譜は伝統的に白黒で全て表現しなくてはならないので、色で表現できるってのは新鮮だ。

採譜してみると、4/4であったことが少し意外であった。特に3小節目は拍子が変わってるんじゃなかろうかとボンヤリ想像していたが、キメが3小節目の一拍目にめり込んでいるだけで、ずっと4/4だったことが分かった。ウン十年来のタスクが無事完了。満足じゃったのでドラムプレイの解説は省略!

 

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絶対に失敗しない Frank Zappa - St. Alfonzo's Pancake Breakfast マニュアル

Yes indeed, here we are! ということでFrank Zappaの時間です!

説明が長くなるので詳しいことはWikipediaなどに譲るが、Frank Zappaの楽曲は極めて難解なものが多いことでよく知られている。今回はバンドでのアンサンブルがとても難しい、度重なる変拍子が登場するこの曲「St. Alfonzo's Pancake Breakfast」に挑戦!

Zappaの無数のアルバムにこの曲が複数収録されているが、初回に発表されたのはおそらく1974年リリースのアルバム「Apostrophe (')」と思われる。

 

アポストロフィ(紙ジャケット仕様)

アポストロフィ(紙ジャケット仕様)

 

 
曲のアタマはヴィブラフォンのソロ。Zappaお得意の謎のフレーズで幕開けである。ライブ版にて、この曲に入るキッカケとして「あのお馴染みフレーズがやってくるぞー!次の曲はSt. Alfonzo's Pancake Breakfast!!」なんて感じでZappaが叫んでいるバージョンがあったと思う。この謎のフレーズを特に気に入っていたに違いない。

イントロ部分が終わって、a tempoになったところからのドラムはこんな感じだ!

(00:23~)

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今回はなかなか採譜が大変だった。できあがりの見た目はそうでもないように思えるのが悔しいところ!拍子の割り方はもしかしたら違うかもしれないが、ドラム以外のセクションから出来る限り推測した。

見てのとおり5/4や3/4が割りと自由に出てくる。最初の5/4のところの歌詞は「At Saint Alfonzo's Pancake Breakfast」で、この歌詞のリズムにそのまま合致することを優先して曲を作っているものと思われる。歌詞の音節が9個で、最初の8分休符1個をいれると合計で8分音符10個、ちょうど5/4となる。つまり演奏するプレイヤーのことなんか一切お構いなし!

ドラムプレイで難しいと思われるのは、2小節目や9小節目等にでてくる右手→右足を連続させて16分連打しているところ。このスピードで挟み込んで来るか!本曲のドラマーRalph Humphreyの手癖(手足癖)だと思われる。このような手足癖を持っていない場合、この通りプレイするのはちょっと神経を使うだろうね。手癖を真似するというのはそういうものである!

引き続き上記譜面の以降の部分も聞き取って見ようかな。きっと需要はないに違いない!

 

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