現代は Jimi Hendrix - Fire を見失った時代だ
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Let me stand next to your fire!ということで、今回はまたまた古いところだが、Jimi HendrixのFireーーーーーーーー!
ドラムをたしなむ者としては外せない、伝説的プレイを見てみよう!
伝説的プレイを残したそのドラマーはMitch Mitchell。なんとなくノリ一発で手癖な人をイメージするのだが、その個性的で得体の知れないプレイが、多くのドラマーに影響を与えたと思われる。後世への影響力はやはり偉大というべきものがある。
さてイントロから行ってみよう。曲の始まりは、極めてシンプルなフレーズをギターとベースが打ち出す。ドラムはスネアとタムを使ってその間を埋めるように色んなことをする。曲が小節アタマから始まっていないので、拍を取りづらいかもしれない。
次にイントロの直後、歌が入ってきてドラムパターンが始まるところ。ギターとベースがこれまた単純な「ンデデデデン」のリフをスペイシーに繰り返す。ジミヘンのソウルフルな歌とドラムとがそのスペースを使ってアピールしていく。歌とドラムの掛け合いのような雰囲気となっている。
何が偉大なのかっていうと、譜面赤字にしているところである。バックビートを変化させるこのドラムパターン自体が本曲を特徴づける核となる最重要プレイなところである。Fireといえばこのバックビートの変化である。後世においてFireのカバー曲は数知れず、録音して収録されない演奏ともなれば無数にあると思うが、これは必ずやっているのではないか。これがなければFireでは無い!!
同じく特徴的なのはすぐ直後のこのプレイ。左手スネアで16分裏の空いたところを埋めるフレーズである。なんでもないようでいて、こちらのフレーズもFireのカバー演奏時には必達のプレイである。
またまた直後がコチラ。
Mitch Mitchellといえばこのたまに挟まれる素早い3連符を含むフレーズ「タララタン!」。手癖で時折登場するので、彼になりきって演奏する際にはコチラもまた必達である。4つ目のアクセントを右手で終了させてバランスをとるために、左手2連打のダブルストロークをはさむ手順も考えられるが、そんな軟弱なものを使ってバランスをとってはならない!Fireに安定を求めるなんてもってのほか!アンバランスなどお構いなし、バッチコイってなもんだ。魂の男気シングルストロークで左手アクセントでシメてやれ!(右利き用で記載しています。)
あらためてジミヘンの楽曲を聴いてみると、月並みながら、ほんとに3人でやっているのかって思ってしまうね。The AnimalsのベーシストだったChas Chandlerが「ギタリストが3人くらい同時に演奏しているのかと思ったが、実際にはジミ1人だけと知り驚いた。」と言ったそうなので、ジミヘンの寄与する部分が多いのかもしれない。ただやはり、スリーピースとは最小にして無限大の可能性が広がっているのだなあと改めて思う。と同時に、かつてスリーピースでやっていた若い時代に感じていた無限大の可能性をも思い出す。
先日、かつてスリーピースバンドでレギュラー出演していた新宿JAMが、なんと今年をもって閉店すると聞いた。もうすでに泣きそうである。そして新宿JAM閉店につき今年12月に当時のバンドで緊急出演予定だ!